“主観頼み”の守備評価の数値化は可能か? データで見る優れた外野手の守備範囲

秋山、陽、平田、雄平らも好値をマーク

20141028_data3
センターで好守備見せた秋山翔吾と陽岱鋼

 パ・リーグもセンターの秋山翔吾(西武)と陽岱鋼(日本ハム)がよく打球をアウトにしていた。秋山は三遊間を越え左中間破り得るボールをよく捕っている。陽は前方に強く、内野の背後に落ちるような当たりを全般的によく捕っていたようだ。

守備を数値で評価できる日も遠くない

20141028_data3_2
ライトで好守備見せた平田良介と雄平

 ライトでは、平田良介(中日)と雄平(ヤクルト)がプラスのゾーンを広げている。2人はタイプがやや異なり、平田は二塁手の背後など前方に強く、雄平はライト線の打球をアグレッシブに追いかけアウトにしていたようだ。

 なお、ここで図示している数字は平均との差なので、守備についた選手の平均的な能力が異なるセンターとライトの選手の数字を直接比較できないので注意が必要だ。

 6選手の打球処理の傾向を紹介したが、日頃抱いていた印象と一致する部分もあるのではないだろうか。“ブラックボックス”だった守備の評価も、徐々にだが手がかりが見出されている。打撃や投球のように、守備も数字で評価されるようになる日も遠くないのかもしれない。

【了】

DELTA・岡田友輔・秋山健一郎●文  text by DELTA OKADA,Y. AKIYAMA,K.

DELTA プロフィール

DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える セイバーメトリクス・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『Delta’s Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。最新刊『セイバーメトリクス・リポート3』が4月5日に発売。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY