西武炭谷の残留で狂った中日の補強プラン “ポスト谷繁”発掘の行方はいかに

FA補強のプランが狂った以上、次善策は育成だが……

 谷繁が兼任監督となった今季。フタを開けてみれば、チーム最多の91試合でマスクをかぶったのは指揮官自身だった。

 2位の松井雅人が67試合、シーズン途中に西武から金銭トレードで獲得した武山真吾も33試合の出場にとどまった。ドラフトでは5位で青山学院大の加藤匠馬を指名したが、これで即戦力を期待した大卒捕手の指名は3年連続。切迫した事態を物語る出来事だろう。

 来季は谷繁監督にとって44歳で迎えるシーズン。監督としては4年契約の2年目だが、選手としては2年契約の最終年だ。

 この契約は、あと117試合に迫っていた野村克也の持つ通算出場試合数のプロ野球記録(3017)を2年間で上回ることを期待されて結んだもの。大目標まで残り26試合。達成すれば当然『現役引退』が視野に入ってくるだけに、後継者の発掘は、いよいよ待ったなしの状況にある。

 FA補強のプランが狂った以上、次善策は育成だ。果たして来年、「監督・谷繁」は自らの手で「捕手・谷繁」に引導を渡すことができるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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