メジャー打線を封じた前田健太を米メディアも称賛 「MLBのスター相手にも印象的」「えげつないカーブを持っている」

今季ア・リーグ新人王候補2位のシューメーカーに投げ勝つ

 広島の前田健太投手が12日の「2014 SUZIKI 日米野球」第1戦(京セラドーム大阪)に先発し、MLBオールスターチーム(MLB選抜)相手に5回2安打無失点と好投。侍ジャパンを2-0勝利に導き、アメリカのメディアから絶賛された。

 MLB公式サイトは「シューメーカーが日本のエース、前田との決闘で投げ負ける」との見出しで特集。MLB選抜の先発投手を務めたエンゼルスのマット・シューメーカー投手との投げ合いとなったが、同じ5回を投げて前田は無失点。シューメーカーも2失点と好投したが、前田に軍配が上がった。

 28歳の遅咲きの右腕シューメーカーは今季27試合に先発し16勝4敗、防御率3・04と活躍。レギュラーシーズンでメジャー最高勝率に輝いたエンゼルスの躍進に貢献した。今年ア・リーグ新人王レースでも2位に選出。だがこの日、より強く輝いたのは前田だった。「前田はMLBのスター相手にも印象的だった」との見出しも躍った。

 MLB公式サイトのスペイン語版編集長のデビッド・ベン氏は4回終了時点で前田の圧巻のピッチングに対し、「前田健太。日本のスターはMLBチームを4回押さえ込んでいる。近い将来、ポスティングされるかどうか、注意しなければいけない」とツイート。今オフにもポスティングによるメジャー挑戦の可能性がある日本球界のエースの実力を目の当たりにし、前田の去就問題を要注目としている。

 MLB公式ツイッターでは初回2番打者の名手ロビンソン・カノ二塁手(マリナーズ)に投じた2球目を速報。急激に落ちるカーブで空振りを奪った動画とともに、「前田健太はえげつないカーブを持っている。ロビンソン・カノもそれを知った」と紹介している。

 現地報道によるとメジャースカウト担当の評価は「ヤンキースの田中将大のスプリットのような決め球がない」という内容だったが、米メディアも前田の実力を認めた格好だ。

 前田がポスティングによるメジャー挑戦となれば、MLB選抜を率いるジョン・ファレル監督のレッドソックスやダイヤモンドバックスなど複数の球団が獲得に動き出す可能性がある。メジャーの一流打者相手に、前田は実力を見せつけた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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