前田健太、メジャーFA市場の投手部門で5位評価まで浮上 「ローテーションの上位」

ポスティング上限の2000万ドルには「容易に達する」

「前田はフリーエージェントではないが、広島カープがポスティングにかける可能性がある」と指摘。新ポスティングシステムの入札の上限額となる2000万ドル(約23億2000万円)に「容易に達する」と分析した上で、「彼のボールはダルビッシュ有、田中将大と完全に同等というわけではないが、前田はメジャーのローテーションの上位(1番手、2番手)を務めることが予想される」と評している。

 現地メディア上では前田に関してこれまで先発ローテーションの3、4番手という声が多かったが、この分析からもメジャー市場での評価が着実に上がっている様子がうかがえる。

 前田に関する寸評では「田中争奪戦で及ばなかった球団は前田争奪戦に乗り出すだろう。彼の平均以上に優れた制球力から、昨年の田中のように、メジャーでの適応(期間?)は必要ないのではという希望的観測もある」とも伝えている。予想される条件面はポスティング費用を除き、5年総額1億ドル(約116億円)の評価。有力移籍先にはカブス、アストロズ、ブルージェイズの3球団が挙がっている。

 続いて6位にランクインしているのはパーレーツの左腕フランシスコ・リリアーノ投手(31、パイレーツFA)。記事ではこれまで200イニングに到達したシーズンがないことを不安点としつつ、5年4800万ドル(約56億円)の契約規模を予想。ジャイアンツ、ブレーブス、カージナルスを移籍先候補としている。また、7位に入っているのはヤンキースでマリアノ・リベラの後を継いで守護神を務めたデイビッド・ロバートソン投手(29)。同投手は3年3600万ドル(41億7000万円)の契約を予想され、来季所属先の候補としてナショナルズ、タイガース、ヤンキース、ホワイトソックスが挙げられている。

 さらに8位に挙げられたのはアンドリュー・ミラー投手(29、オリオールズFA)。今季途中でレッドソックスからオリオールズにトレードで移籍し、オリオールズで23試合に登板、防御率1・53など好成績を収めたことも評価対象となっている。契約規模は3年2700万ドル(約31億3000万円)と予想され、ドジャース、タイガース、ヤンキース、オリオールズの球団名が挙げられている。

 また、9位に入っているのは今季途中でカブスからアスレチックスにトレードで移籍したジェイソン・ハメル投手(32)で3年3000万ドル(約35億円)の契約で、来季所属先候補としてツインズ、アストロズ、ブレーブスを予想。また10位には今季途中にレッドソックスからジャイアンツに移籍し、2年連続でワールドシリーズ優勝メンバーとなったジェイク・ピービー投手(33)が入っており、予想される契約規模は2年2400万ドル(28億円)で、所属先候補としてジャイアンツ、ブレーブス、ブルワーズ、アストロズが挙げられている。

 前田は日米野球初戦でメジャーの強打者相手に5回2安打無失点の好投したことが、大きなアピールとなったようだ。MLB公式サイトの分析では、例年に比べて豊作とされる今季の投手のFA市場において、並みいる実力者を差し置いて全体5位にランクイン。広島側は今オフのポスティングによるメジャー挑戦を見送る方針と見られているが、その裏で前田の評価は着実に高まっている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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