続々と“再就職先”が決定 なぜ「元中日」ブランドが重宝されるのか

すでに5選手の“再就職先”が決定

 新天地に移るのは吉川だけではない。

 同じ巨人には、勝負強さが光る堂上剛が育成枠で入団。田中がオリックス、矢地がロッテ、森越は阪神と契約を結んだ。20日に行われた第2回12球団合同トライアウトを待たずして、5人の再就職先が決定。2年連続Bクラスに沈んだチームの構想を外れた選手が、異例の人気を博している。

 なぜ、「元中日」ブランドが重宝されるのか。

 中日から他球団に移ったあるスタッフは「中日の選手は本当に野球を知っていた 。同じことを今のチームで伝えても、なかなか理解できない」と漏らしたことがある。落合GMが監督として率いていた時代、12球団担当スコアラー制を導入し、ミーティングの段階から質の高い野球をたたき込んできた。戦力面はもちろん、そうした選手が、周囲へ及ぼす影響も無視はできないはずだ。

 主力で立場が違うとはいえ、昨年は自由契約となった井端が巨人に移籍し、リーグ3連覇に貢献した。オレ流の薫陶を受けた選手たちが、来季も復活を目指す中日の大きな壁となりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY