【パ×Full-Count】統合10年目の結実 なぜオリックスは2014年に躍進を遂げたのか

阪神が横にいて大変? 「そうは思わない」

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オリックス 湊通夫専務取締役・事業本部長【写真:編集部】

――阪神との棲み分けは、どういう風にお考えでしょうか?

「逆にね、よく大変でしょうって言われるんですよ。阪神さんが横にいて。僕はそうは思っていなくて、皆さん野球ファンじゃないですか。それが多いっていうのはものすごくやりやすいんです。マーケットを、もともと阪神さんが作ってくださってるわけですから。大阪、神戸など関西エリアはもともと野球が凄く盛んな地域で野球の目が肥えた方が多い地域です。

 チーム編成も含めて、現在一生懸命やって、球場に来ていただける環境づくりを行っているところなんですけど、関西エリアは野球人口はもともと多いんで、そこに仕掛けさえきっちりできるんであれば、当然野球ファンは入ってきてくれるわけじゃないですか。

 やっぱりライトなファン層っていうのは、浮動票ですから、95年、96年の優勝当時は、関西エリアのライト層の野球ファンがオリックスのファンになってくださったんです。

 野球ファンの層が厚いという潜在的なマーケットはあるので、そこはすごく楽ですね」

――阪神とリーグが違うというのも大きいでしょうね

「それはそうです。同一リーグじゃないっていうのは。セントラルは阪神タイガースだけど、パ・リーグはオリックス・バファローズでというね。ライトのファンの方っていうのは、かなり浮動票で動いてくれるんですね。

 商圏があるっていうのは大きいんですよ。野球に対しての認知度を最初から持っていてくれますから。だから僕たちが今やらなければないのは、オリックス・バファローズは変わってきたぞっていうのを、全ての方向に、どんどん流していきたいということです。

 どれだけ変わってきたか、っていうところを意識してもらえるのかが大事なことかなと思っています。動き始めたばかりで、まだまだのところがたくさんあります。ただ、やり方が間違ってないんだなと確認できたのが、2014年のシーズンでした。」

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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