イチロー加入のマーリンズは「今季飛躍の球団」5位 米メディアが分析

「マーリンズはワイルドカード争いの有力候補」

 3位に挙げられたのはカブスだ。昨季は73勝89敗と大きく負け越したが、今季は名将ジョー・マドンをレイズから引き抜き、躍進を狙っている。特集では昨季リーグ12位の614得点に終わった打撃陣を入れ替え、ミゲル・モンテーロ、デクスター・ファウラーを獲得したことも評価。MVP候補とされる強打者アンソニー・リゾの存在、争奪戦の末に獲得したエース左腕ジョン・レスターの加入も評価されており、アリスメンディ・アルカンタラ、ハビエル・バエスら若手の成長も期待されている。記事ではこれらを踏まえた上で、昨年比で12勝を積み上げた85勝は可能と分析している。

 4位にはカブスと同じシカゴを本拠地とするホワイトソックスが入っている。記事では「カブスとホワイトソックスの覇権争いは今シーズンの楽しみの一つ」とし、オフに順調に戦力を積み上げた両軍の飛躍に注目している。

 アスレチックスからトレードで右腕ジェフ・サマージャを獲得し先発陣を強化し、ヤンキースの守護神デビッド・ロバートソン、メルキー・カブレラ、アダム・ラローシュという実力者を次々とFAで獲得した点を評価。コンドルの異名を持つ変則左腕クリス・セール、昨年新人王に輝いたキューバ出身の強打者ホセ・アブレイユという投打の柱が健在な上にしっかりと戦力を上積みしたチームについて、セール、サマージャ、ホセ・キンタナ投手に続く、先発4、5番手の力量の問題など課題を挙げつつも、タイガースとロイヤルズの成績次第で地区制覇を達成する可能性を指摘している。

 5位はイチローが契約合意に達しているマーリンズが入った。「マーリンズの大躍進には2つの理由がある。彼らは若い。そして、同じディビジョンに酷い球団が2つ存在する。フィリーズとブレーブスは最悪の2チームと予想されている。マーリンズかメッツは90勝到達に有利な状況となっている」と分析している。

 強みはやはりメジャー外野陣で最強と称されるジャンカルロ・スタントン、マーセル・オズナ、クリスチャン・イェリッチのトリオだという。今オフ、北米プロスポーツ史上最高額契約となったスラッガー、スタントンが中心となる外野は平均年齢24歳と若い。高評価を受ける外野陣に今回、イチローが加わることになった。

 記事ではトミー・ジョン手術で現在リハビリ中の若き大エース、ホセ・フェルナンデスら先発陣の健康状態が鍵を握るとし、「フェルナンデスが予定通り6月に完全復活を遂げることができるなら、マーリンズはワイルドカード争いの有力候補だ」と指摘。昨季地区4位から躍進し、強豪ナショナルズに次いでプレーオフ進出を果たす可能性は大いにあるとの見方だ。

 ポテンシャルに満ち溢れているマーリンズ。メジャー通算3000本安打まであと156本に迫っているイチローは個人記録だけでなく、ワールドシリーズ制覇という目標に向けてひた走ることになりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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