黒田博樹に「驕り」「過信」なし “日本式調整”で「完投」も視野に

「メジャーにいた時もコソっと100球くらい投げてました」

 この日は球数を増やすことが当初からテーマだったことを明かした右腕は「メジャーにいた時も、自主トレの時はコソっと100球くらい投げてました」と“告白”。さらに「(メジャーでは)当然、チームと合流すればそれなりにスケジュールを見て、チームの方針に沿ってやってましたけど、自分なりに考えながら自主トレの間にやってましたんで。とりあえず100球以上投げるブルペンも必要かなと思ってたので、今年も100球をメドにとは考えてますけど」と今後はさらに球数を増やす可能性があることを明かした。

 そして、この時期に“投げ込み”をする意図をこう説明している。

「当然、シーズンに入って完投とか、8回、9回を投げようと思えば、試合前のブルペン、イニング間のピッチング含めて、150~60球くらいは投げないといけない球数になる。そう考えると100球近くは投げておきたいなと」

 この言葉からは、日本の野球に“再適応”しようとする強い意志が見て取れる。

 分業制が明確になっているメジャーでは、中4日で登板する先発投手はたとえ無失点で抑えていようと、100球をメドに降板し、その後はリリーフ陣にバトンを引き継ぐことになる。7回まで投げきれば、役割を十分に果たしたと評価される。

 さらに言えば、6回以上を3失点以内に抑える「クオリティースタート」という評価基準もある。6回までマウンドを守ることが最低限の仕事とみなされるわけだ。黒田は調子が悪い時でもこの役割を黙々とこなし続け、メジャーで高い評価を受けてきた。

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