「イチローマニア」が現地で話題に 熱狂的ファンが「日本からジュピターへ」
このストーリーは「伝説と呼ぶべきか。単なる神話なのか」
そして、「カツ・スズキの物語が何よりの証拠だ」と記したフリサオ記者は直接取材できなかった“もう1人のスズキ”の痕跡を辿ったという。
カツさんは1日にジェンセン・ビーチ・マラソンに参加。翌日、イチローがフロリダ国際大学との練習試合に出ないと知りながらも、ジュピターまで片道48キロの旅に出たという。フェンス越しにイチローを待つマーリンズのファンに、どれだけイチローのことをリスペクトしているか、いかにイチローと同じ名字を共有することを誇りに思っているのか、を語ったとされている。
そして、カツさんがサインをもらうまでの過程も詳しく記されている。
イチローは練習を終えると車に向かい、10人程度のファンにサインするために足を止めたが、カツさんは辛抱強く離れた場所で待っていたという。イチローも日本人ファンの存在に気づき、サインと記念写真に応じた。そして、カツさんはフロリダ国際大戦を途中まで見てから帰途についたようだ。40代前半というイチローと同世代のカツさんの紳士的な所作や、流暢な英語を操っていたことにも触れられている。
「伝説と呼ぶべきか。単なる神話なのか。いずれにしても、このストーリーはイチロー・スズキの世界的なインパクトを明らかにするものである」
フリサオ記者はこう記している。現地メディアは、マーリンズ球団史上初の日本人選手が想像を超えた存在であることを改めて痛感しているようだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count