ヤクルト・由規、「3・11」から始まった完全復活へのカウントダウン
2軍落ちも想定内、「落ち込んでいる暇はない。次に上がるときは100%で」
今回の登板は内容、結果共に十分なものだったが、前回から中16日での登板。たっぷり調整の時間を与えられてのものだった。再昇格へのノルマは、試合で100球を投げられるようになること。課題が明確だからこそ、由規自身も冷静に受け止められた。
「実は僕の中では『言われるかも』というのは薄々あったんです。ブルペンでいくら100球を投げられても、試合での100球は違う。目安として5回以上は投げないといけない。今のままでは不安がありますから」
それでも、右腕には確かな手応えがある。キャンプからオープン戦までチームに帯同したことで、1軍の雰囲気や試合勘を取り戻しつつある。力が入りすぎて制球できていない直球についても、フォームを修正するなど、見直すことができる。この1軍にいた1か月半で、復活までの道筋が見えたからこそ、前向きに取り組める。
「間違いなく今までよりも前進している実感はあります。落ち込んでいる暇はないですし、ゼロからのスタートではないですから。次に上がるときは100%で戻りたい」
「3・11」から、完全復活へのカウントダウンが力強く始まった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count