ブルペン補強が田中将大を保護する? 「休暇を与えることが可能に」

「こんな陣容のブルペンなら、我々はタナカに定期的な休暇を与えることが可能に」

 この3人は、いずれもメジャーでのクローザー経験を持っていないという不安材料もあるが、スタインブレナー共同オーナーはブルペン強化の理由をこう語ったという。

「こんな陣容のブルペンなら、我々はタナカに定期的な休暇を与えることが可能となる。そして、すべての先発投手のイニング数の負担を軽減することができる」

 スプリングキャンプでも、ジョー・ジラルディ監督は田中の登板間隔などを完璧にコントロールし、右肘への負担に細心の注意を払っていた。レギュラーシーズンでは、4月17日のレイズ戦から5月17日のロイヤルズ戦まで31日間で30試合という厳しい連戦が予定されているために、先発ローテーションを1枠増やし、先発6人体制を敷くことも首脳陣は検討している。

 これも、肘の故障を乗り越えた田中のみならず、右膝の手術明けとなるCC・サバシア投手、昨季途中に広背筋肉離れで長期離脱したマイケル・ピネダ投手、トミー・ジョン手術から復活間近のイバン・ノバ投手ら、健康面に大きな不安を抱える先発陣の故障再発防止策だという。

 昨年のワールドシリーズを戦ったジャイアンツとロイヤルズは、リーグ屈指のブルペン陣を誇っていた。2年前の覇者レッドソックスも、セットアッパー・田澤純一投手、クローザー・上原浩治投手という強力無比な継投が武器だった。

 田中はオープン戦で好調を維持しており、初の開幕投手を任される可能性が高まっている。2年目右腕が牽引する先発陣の負荷を軽減させることで、ヤンキースは3年ぶりのプレーオフ進出を狙う。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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