田中将大に手術は必要? “経験者”のカ軍エースは「受けるべきではない」

ウェインライトは手術を回避して6年活躍、その間に2度のサイ・ヤング賞候補に

 ウェインライトは靭帯部分断裂が見つかりながら、メスを入れずに活躍を続けた。「彼は1度ではなく、2度もそれをして、2010年にトミー・ジョン手術が必要となるまでに6年間、メジャーリーグの打者を支配した」。最終的には右肘にメスを入れたが、それまでMLBで超エース級の投手として君臨。そして、手術から復帰後も圧倒的な投球を続けている。

 ウェインライトが最初に右肘靭帯損傷と診断されたのは高校生の時だという。ただ、手術をすることなく、2000年のドラフト直前のMRI検査をパス。カージナルスに1巡目(全体29位)指名を受けて入団した。

 その後、3Aまで昇格した段階で右肘に異常を感じたというウェインライトだが、医者は手術回避を提案。記事では「ウェインライトは1年間の離脱を避けられる保守的な道に喜んで進んだ」としている。

「彼ら(医師)は、私には平均よりもチャンスがあると言った。最初(高校生)の時よりも少し広範囲な傷だったが、手術なしで以前と同じような強さで戻ってくる、少なくとも60%のチャンスがあった。だから、そうしたんだ」

 同紙の取材に対して、本人はこう語っている。さらには「私は以前と同じか、それ以上にハードに投げられるようになった」とも言及。約6週間のリハビリを行ったというが、肩や腕、筋力を鍛えることで肘を守り「完璧に癒やされた」としている。

 記事では、ウェインライトが2005年にメジャーに昇格後、右肘靭帯損傷を抱えながら99試合の先発を含む182試合に登板したことを紹介。20勝を挙げた2010年はサイ・ヤング賞投票で2位、19勝を挙げた2009年には3位に入っており、2009年シーズンの233イニングを含め、874イニングを投げたことにも触れている。

 また、「田中とウェインライトが同一のケースと考えるのは不可能だ」とも指摘。確かに、2人の靭帯の傷の程度が同じとは考えられない。ウェインライトが3Aでリハビリを始めた際には、投球が不可能になるほどの痛みを感じた場合、手術が必要になるとも告げられていたという。単純に比較することはできないものの、ウェインライトの例は田中がこのまま活躍を続けられるという根拠の1つにはなりそうだ。

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