スプリットで再び打者を圧倒するには? 名投手が田中将大に2つの“提言”

「変化球と速球で腕の出てくる角度が違う」

 レッドソックス戦ではスプリットの制球に苦しみ、ワンバウンドのワイルドピッチでピンチを広げる場面もあった。スプリットは計19球投げてストライクは7球。レッドソックス打線が低めのボールを自信を持って見送る場面も多かった。

 更には、投球フォームにも昨年との変化が見て取れたという。シリング氏は「変化球を投げる時と速球を投げる時の腕の出てくる角度が違う。それがレッドソックスの打者が田中のスプリットを見送る原因になったのでは」としている。

 昨年、宝刀のスプリットを主な武器に151奪三振を奪った田中。ファストボールと全く同じフォームで投げてくるスプリットに、多くの打者はボールが手元に来るまで判断が難しかったと明かしていた。だが、今年はスプリットとファストボールでフォームに違いがあるため、打者を幻惑することができなくなっているという。

 シリング氏は現役時代、フォーシームとスプリット、そして、制球力を武器にメジャー通算3116奪三振を記録した。レジェンドの言葉はルーキーイヤーにメジャーを席巻した田中の完全復活への糸口となるかもしれない。
 
【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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