驚きの監督人事に見るマ軍の“危うさ” イチローの未来も予測不可能?

低迷が続けば、チーム解体へと進む可能性も

 今回明らかになったのは、オーナーが一度頭に描いたプランは、かなりの確率で実行されるということ。ローリア・オーナーはジェニングズを監督に据えた理由を、USAトゥデー紙にこう語っている。

「このチームを指揮する上で彼ほど最適な人物はいない」

 ジェニングズはGMとして、オフに主砲スタントンと13年総額3億2500万ドルという超大型契約を結び、レートスとプラード、ゴードンをトレードで、イチローをFAで獲得した。ジェニングズは監督就任時に「私にはプレーオフに出られるチームに見える。選手を信じている」と語っていたが、今回、監督に降格する形で責任を取らされたのでは、と指摘する声もある。

 24日も勝って2連勝をマークしたが、先発陣からアルバレスとレートスが故障で離脱するなど戦力面で苦戦は続きそう。現在ナ・リーグ東地区最下位に沈むチームの低迷が続けば次なる布石が打たれる可能性もあり、そのときチーム解体へと進んでいくのか。過去に主力を大量放出した「実績」があるオーナーだけに、若きマーリンたちと41歳のレジェンドに待ち受けるのは予測不可能な未来なのだ。

【了】

伊武弘多●文 text by kouta Ibu

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