マ軍同僚の活躍後押しするイチローの「贈り物」 262安打超えは実現するか

ゴードン、ヒット量産も262安打超えは「難しい」

 31オンス(約878・8グラム)のバットを使用しているというゴードンはバットを湿度から守ってくれるアイテムについて、「これがバットを同じ重さに保ってくれる。これのおかげで木が湿気を吸収せずに、重くならないんだ」とコメント。さらに記事では、ゴードンがイチローがスプリングキャンプに持参したケースを見た途端に欲しくなって“おねだり”し、イチローがわざわざゴードンの背番号「9」をあしらい、マーリンズカラーにアレンジしたケースをプレゼントしたエピソードも紹介している。

 また、イチローは記事の中で、自身のプレゼントを愛用している後輩について、「彼は見た感じ、身長5フィート11(約180センチ)、170ポンド(約77キロ)で(体格的に)自分のようですね。ヒットを打つために非常に足を使う。同じタイプの選手と言えるかもしれません。彼と打撃に関する哲学を話したことはありませんが、彼のアプローチを見ていると、僕のやっていることと多くの共通点があると思います」とコメントしている。

 ゴードンは昨季、ドジャースで盗塁王に輝くなど圧倒的なスピードを誇る。バッターボックスから一瞬で抜け出す反応速度は、全盛期のイチローのような凄まじさがある。

 では、27歳は果たしてイチローが刻んだ偉大な記録に届くのか。メジャーはレギュラーシーズン合計162試合。52試合終了時点で78安打のゴードンは年間243安打ペースで、このままではイチローの記録には及ばない。本人も「それはすごいヒット数だからね。(記録更新は)難しいよ」と語っているという。

 それでも5月19日のダイヤモンドバックス戦まで打率4割を超えていた韋駄天なら伝説の「262安打」超えの可能性もあるかもしれない。

「間違いなくヒットを生み出すのはケースの中のバットであって、ケースではありませんよ」

 そう語っているというイチローは、バットケースがゴードンのさらなるヒット量産の手助けになれば嬉しいとも話しているという。今後、記録が破られる可能性も残されているが、同僚へのサポートを惜しむつもりはないようだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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