野茂英雄氏のメジャーデビューから20年 米記者が振り返る「ノモの衝撃」

道を切り拓いた野茂氏、今年で日本人のメジャーデビューも21年連続に

 そう綴りつつ、同年7月2日にオールスターメンバーに選ばれた際に米国で最も有名なスポーツ誌の表紙を飾ったことや、同11日の本番で先発の大役を務め、ランディ・ジョンソン氏と投げ合ったことなどを振り返っている。

 野茂氏は1年目に13勝6敗、防御率2・54で終え、最多奪三振(236個)、新人王のタイトルを獲得。サイ・ヤング賞の投票でも4位に入った。同記者は、野茂氏がこの年に残した奪三振率11・1を上回った先発投手がそれまでに3人(95年のランディ・ジョンソン氏、87、89年のノーラン・ライアン氏、84年のドワイト・グッデン氏)しかいなかったことなども紹介。

 回顧録の最後を「もちろん、最も大事なことは、彼が他の日本人投手や野手への扉を開いたことだ。ノモマニアなくして、我々はイチロー・スズキやヒデキ・マツイ、ヒロキ・クロダ、ユウ・ダルビッシュ、マサヒロ・タナカに出会えただろうか?」と締めくくっている。

 20年前、村上雅則氏に続き、2人目の日本人メジャーリーガーとなった野茂氏。その歴史は脈々と受け継がれており、今年は元巨人の村上透投手がインディアンスでマイナーからメジャー昇格をつかんだことで、日本人のメジャーデビューの連続記録も21年まで伸びた。道を切り拓いた野茂氏の功績は、米国の地で今も語り継がれている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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