黒田、球宴でもピッチャー返しに右手出した 8年ぶり出場で気迫の投球

メジャーの球宴のような“本気モード”、本拠地マツダスタジアムで2回無失点

 広島の黒田博樹投手が8年ぶりのオールスターで“男気”を見せた。

 セ・リーグの先発として大歓声の中で本拠地マツダスタジアムのマウンドに上がった黒田は、立ち上がりから様々な球種を駆使。メジャーのオールスターのような“本気モード”で、パ・リーグの強打者を抑えていく。

 初回は先頭の秋山をスライダーで空振り三振。クルーズにはスプリットをレフト前に運ばれたが、柳田はスプリットで空振り三振、中田はスライダーで空振り三振に仕留めた。

 2回は先頭の中村にツーシームをライト前に運ばれ、糸井には四球で1死一、二塁とされる。松井はスプリットでライトフライに仕留めたが、続く中島卓にはスプリットをセンター前に運ばれた。この強烈なピッチャー返しに、黒田はとっさに右手を出す。当たらなかったが、ヒヤリとさせられる場面だった。

 ヤンキース時代の2013年には、シーズン初戦で相手のライナーに右手を出し、指を故障したこともある黒田。シーズンで度々見られるこの“クセ“は、気迫あふれる投球を象徴する場面としても語られるが、オールスターでもスタイルは変わらなかった。

 これで1死満塁となったが、続く炭谷を二ゴロに仕留め、菊池-田中-新井と広島の選手でダブルプレーを取り3アウト。黒田は8年ぶりのオールスターで2回無失点の投球を見せ、広島のファンから再び大歓声を浴びた。降板後には放送席に座り、ピッチャー返しに手を出したことについて「日頃のクセが出ちゃいました」と振り返っていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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