「ミラクル・メッツ」再現なるか プレーオフ進出へ、躍進支える“チーム愛”

2位ナショナルズに6・5ゲーム差、2006年以来のプレーオフへ期待膨らむ

 メジャーリーグのナ・リーグ東地区首位を走るニューヨーク・メッツの勢いが止まらない。8月30日までの最近50試合で32勝18敗と好調を維持。8月を終えて2位ナショナルズに6・5ゲーム差をつけており、気の早い地元メディアは地区優勝へのカウントダウンを開始。2006年以来のポストシーズン進出に期待が高まっている。

 長い低迷期からようやく抜け出せそうなメッツ・ファンの熱気も、チームの好調さに比例するように上昇。8月29日のレッドソックスとの交流戦では週末ということも手伝い、本拠地シティフィールド開場以来2番目に多い4万3255人を動員。65試合時点で、昨年同時期よりも15パーセントも観客動員数が増加しており、本拠地は連日プレーオフのような雰囲気だ。

 7月末にトレードで野手を補強したのが功を奏し、8月はナ・リーグトップのチーム本塁打数を記録。デグロム、ハービー、シンダガードの3本柱を擁する先発陣は相変わらず安定しており、投打がしっかりとかみ合っている。

 10年近くポストシーズンから遠ざかっている今季のチームをお荷物球団から世界一に駆け上がった1969年の「ミラクル・メッツ」に照らし合わせるオールド・ファンも多い。2リーグ制が導入されたこの年、トム・シーバー、ジェリー・クーズマン、ゲーリー・ジェントリー、そして若き日のノーラン・ライアンという強力投手陣を擁し、ワールドシリーズを初制覇。「奇跡」と称される快進撃はニューヨークのファンを熱狂させた。

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