中日・小笠原、現役最後の打席は左飛 高橋由、家族から笑顔で花束受け取る

引退試合で1安打も、生涯打率で恩師の落合GMにわずかに及ばず

 今季限りで現役引退する中日の小笠原道大内野手が、21日の巨人戦(ナゴヤドーム)に「5番・一塁」で先発出場。引退試合で遊撃内野安打を放ち、3打数1安打で現役生活最後の試合を終えた。

 古巣・巨人戦で「引退試合」に臨んだ小笠原。2回1死走者なしの第1打席では空振り三振に倒れた。しかし、1点を追う4回2死一、二塁での第2打席では、カウント1-1から巨人先発・田口のスライダーを逆方向に転がした。ショートの坂本は一塁へ送球できず、内野安打となった。

 これが小笠原のプロ通算2120本目のヒット。並んでいた元広島・前田智徳氏(2119本)を上回り、歴代単独26位に浮上した。

 4点を追う7回、小笠原は1死走者なしで最後の打席に立つ。マシソンの初球、155キロの直球を打つと、打線は左翼線へ。抜けるかと思われたが、亀井がライナーをつかみ、最後の打席は左飛となった。

 小笠原の恩師である落合GMは、現役生活で通算7627打数2371安打の打率.31087だった。一方、小笠原は試合前の時点で6825打数2119安打の打率.31047。この日、4打数4安打ならば落合GMの打率を上回っていたが、6828打数2120安打の打率.31048で現役生活を終え、「恩師越え」はならなかった。

 最後の打席を終えた小笠原は、打球の行方を目で追いながら一塁まで走ると、亀井のグラブに収まったのを確認して笑顔を浮かべた。その後、大歓声を浴びながらダッグアウトへ。元同僚の巨人・高橋由から花束を受け取り、言葉を交わした。

 その後、ベンチの前で2人の娘からも花束を受け取った。家族は涙を浮かべていたが、小笠原は最後まで笑みを浮かべたまま、ダグアウトの奥へと姿を消した。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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