競技の垣根越えた画期的取り組み パ・リーグTVが女子ゴルフのネット配信実施へ

PLM・根岸執行役員「他競技との連携を模索していた」

 例えば、MLBのデジタル部門であるMLBアドバンスト・メディア(MLBAM)は、プロアイスホッケーリーグ(NHL)のデジタル配信とテレビ放映の権利を取得し、今後管理・運営を行っていく予定だ。またすでに男子プロゴルフツアー(PGA)やプロレス団体とも連携し、インターネット配信等を行っている。

 MLBアドバンスド・メディアの狙いは、MLBのインターネット配信やデジタルマーケティングで培ったアセットやノウハウを、他スポーツ競技にも横展開してビジネス推進をしていこうというもの。一方で、提携先のリーグ・団体としても、米国のプロスポーツ界で先端を走るMLBAMのアセットとノウハウを使えることは、自分たちの収益拡大やコスト削減にも非常に有益であり、双方のニーズとウォンツが満たされる取り組みと言ってもいい。

 今回のパ・リーグの取り組みは1つのゴルフトーナメントが対象であるため、前述の米国ほどの規模ではないものの、日本国内においても「スポーツxICT」の観点でインターネットを利活用することにより、競技の垣根を越えていく取り組みが増えていく予感がする。

「パ・リーグTV」を運営するパシフィックリーグマーケティング(PLM)の根岸友喜執行役員は、「パ・リーグTVは4シーズン目を迎え、プロスポーツのインターネット配信のアセットとノウハウが徐々に蓄積しつつあります。ICTを活用してプロ野球界のみならず日本のスポーツ界全体を盛り上げていくためにも、他競技の配信をお手伝いする機会を富士通さんと一緒に窺っていました。またプロ野球のシーズンは3月末から10月にかけてですので、それ以外の時期はアセットが休眠しまうので、その観点でも他競技との連携を模索していました」と語る。

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