独走Vのホークス、CSは大丈夫? 終盤戦急失速の要因を探る

日本一連覇へ、短い調整期間で終盤戦の悪い流れを断ち切れるか

○裏目に出たCSへの戦略

 優勝を決めると、工藤監督はクライマックスシリーズを見据えた用兵に切り替えた。登板過多となっていた守護神のサファテは、9月22日の日本ハム戦(札幌)で今季初黒星を喫すると、そこから約1週間はスタンバイもさせずに、疲労除去に努めさせた。9月29、30日の楽天戦(ヤフオクドーム)では4番の内川聖一をスタメンから外して休養を与えた。

 投手起用も、優勝前とは変化していた。元来、先発投手を引っ張るタイプの工藤監督だが、先発に勝利を付けたいが故に引っ張りすぎて、試合をひっくり返されたこともあった。継投のタイミングが後手を踏んでいた感も否めなかった。その一方で、選手層の幅を広げるために、千賀滉大と東浜巨に2度の先発機会を与え、中継ぎでも起用した。また、ルーキーの島袋洋奨を1軍に上げ、2試合に中継ぎで起用した。

 10月5日の楽天戦(コボスタ)で、ペナントレースの全日程を終えたソフトバンク。6、7日の2日間の休日を経て、8日からCSファイナルステージの舞台となる本拠地ヤフオクドームで練習を再開した。

 6日間の調整期間では、紅白戦4試合を行う予定だ。6日間で、シーズン最終盤での悪い流れをどこまで変えられるか。そして、身内同士で行う紅白戦で、どこまで実戦勘を養えるか。10日から始まるファーストステージの裏で、王者ソフトバンクも大事な時間を送ることになる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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