“レジェンド”山本昌、独占インタビュー(上)激白「来年は5勝はできた」

「『やるか?』と聞かれたら『やる』って言ったと思う」

――オフに調整をして、来年に向けてやっていけば、また勝つチャンスはあるのでは?

「勝ったと思います。今年も登板の時はすごく調子が良かった。ファームで調整している時から、3試合くらい投げたら絶対に勝てると思って一軍に上がりましたので。ただ、こうやって指を怪我して、投げれなくなってしまった。まだ投げられないと思います。まだ指が太いんです。残念ですけど、靭帯が激しく損傷してましたので。これがなかったら勝てたはずだと、自分では思ってます。

 でも、出来なかったわけだから、辞めるのは当然かなと。そういうものも重なって、『これはもうそういう風になってるんだな。導かれたんだな』と思って。諦めたのかなぁ。それとも、仕方ないと思ってやめたのか。『(来年も)やるか?』と聞かれたら『やる』って言ったと思います。でも、『自分で決めろ』と言われてたので、決断しないわけにはいかないなと思いました」

――モイヤーを超える最年長勝利への期待は大きかった。山本昌さん自身は、この記録をどういうふうに捉えていたのでしょうか?

「実は、前の年の日本記録の方が大変だと思ってたんですね。調子が悪かったので。今年は調子が良くて、これは1軍でチャンスをもらえれば大丈夫だと。しっかり待って、(ピッチャーが)足りなくなる時を待って調整してました。去年の比じゃないくらいファームでいい成績だったので、満を持して、これで何試合かチャンスをいただければと思ってました。

(登板当日は)『チャンスをいただくために今日は良いピッチングしなきゃ』と思ってましたけど、それでああいう怪我をしてしまって……。うーん、でも、前の日本記録の時よりはプレッシャーがなかったですね。できると思っていただけに」

――今年はそれだけ調子が良かった?

「自分ではできると思ってましたから。そういうところは強かったんですよ。そういうものは大体、一発で決めてきたので。『よし、今日で決めてやる』と思ってマウンド上がりましたけどね」

――自分の記録よりも来季以降のチームのことを考えたということですか?

「そうですね。それが一番大きいです。自分の力が衰えたとか、もうダメだとか、もう抑える球がないとか、そういうことは全然思わなかったです」

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