決着は4勝3敗に? 強打誇るソフトバンクVSヤクルトの日本シリーズ展望

真中監督は予告先発を拒否、タイプの違う投手を揃えるヤクルト

「松田がCSはヒット1本でしたよね。そこがちょっと気がかりです。責任感が強いタイプと思うので、だいぶ気負っている感じがありました。ちょっと振りすぎている感じはしたんですよ。シーズン中はけっこう振ってたんですけど、それにも増して振っていた。それが日本シリーズで出てしまうと怪しい気がするんですよね。

 ヤクルトはバレンティンが一応、CSで打率3割近くの数字は残りましたけど、あれはごまかしのヒットですから。しっかり打ったヒットではない。アウトステップはいいですけど、体も開いてしまっている。なので、強く打てない。ホームランはあの打ち方では出ないでしょうね。日本シリーズでどうかなという気はしますよ。あまりいい感じはしないです」

 CSが終わってからの1週間で、この2人がどこまで状態を戻せているのか。勝敗を左右するポイントの1つとなりそうだ。

 また、投手陣については、両チームは対照的なメンバー構成となっている。ソフトバンクは先発投手が全て右腕。ヤクルトは投手力でやや劣ると見られているものの、右腕、左腕、下手投げを揃える。真中監督が予告先発を拒否したことも、当然と言えるだろう。野口氏は言う。

「ソフトバンクは変わらないでしょうね。武田、バンデンハーク、中田、摂津、スタンリッジ。スタンリッジと摂津が入れ替わるかもしれないけど。最初の3人は(順番も)変わらないと思います。大隣が出られない以上、左がいないですね。

 ただ、ヤクルトは右の小川、館山、左の石川がいて、アンダースローの山中もいます。しかも、石川ののらりくらりと交わす投法は、ソフトバンク打線を抑えるんじゃないかと思ってるんですよ。ちょっと緩めの球でかわしていくピッチャーは、強く振るバッターたちを抑えられるんじゃないかという気がするんです。

 逆に、ヤクルトは伝統的に初対戦のピッチャーを苦手としていなくて打つんです。初物に弱いチームもありますけど、ヤクルトはそれがない。初対戦でもしっかり分析してくるという伝統があります。武田にしてもバンデンハークにしても、初めてやるとしてもしっかり対策を立ててくると思います」

 ここにも、野口氏がもつれると考える根拠の1つがある。

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