マリナーズが岩隈久志に1年19億円のQO提示 GM「彼を戻すことが最優先」

返答期限は7日間、この3年でQO提示の選手は全員が拒否

 マリナーズは6日(日本時間7日)、今季限りで契約満了となった岩隈久志投手に1年1580万ドル(約19億円)のクオリファイング・オファー(QO)を提示したと発表した。球団公式サイトなどが伝えた。

 クオリファイング・オファーとは2011年11月に締結されたMLBとMLB選手会との労使協定で規定されたフリーエージェント移籍に関する補償制度で、ある選手がFAとなる場合、残留を希望する現所属チームは、ワールドシリーズ終了から5日間以内に、その年の年俸上位125選手の平均年俸額(今年は1580万ドル)での1年契約をQOとして提示することができるというもの。

 QOを受けた選手は7日間以内に提示を受けるか拒否するかの返答が義務づけられている。QOを拒否した選手が新たな球団とFA契約を結んだ場合、前所属チームは翌年のドラフトの補完指名権を得ることができる。また、選手がQOを拒否した場合でも、前所属チームとの交渉、再契約は可能。2012年オフから実施されているQOだが、ここまで提示された全34選手が拒否し、FAで他球団との交渉を試みている。

 フリーエージェント(FA)となった選手との独占交渉期間が終わる6日にQO提示に踏み切ったマリナーズのジェリー・ディポトGMは「我々の優先事項は彼をここに戻すこと」とし、「彼は我々が目指すもの、やり遂げるべきものにとって重要なピース。とてもこの球団にフィットしている」とコメントしている。一方、マリナーズ、岩隈とも相思相愛とされているものの、岩隈サイドは複数年契約を視野に入れており、地元メディアではこの提示を拒否する可能性が高いとの見方も出ている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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