侍J、1次R全勝突破! 終盤に逆転&再逆転…最後は中村晃がサヨナラ適時打

16日の準々決勝相手はプエルトリコに決定、中田は1次R圧巻の13打点

 侍ジャパン日本代表は15日、世界野球「プレミア12」1次ラウンド最終戦、ベネズエラ戦に臨み、6-5で勝利した。これで開幕からの連勝を「5」とし、5戦全勝で決勝トーナメント進出を決めた。1点を追う8回、中田(日本ハム)が逆転の2点二塁打。最終回に松井(楽天)が逆転を許したが、その裏に中村晃(ソフトバンク)がサヨナラ打で勝負を決めた。

 日本の先発は西(オリックス)。初回、先頭のオルメドに対して2球で追い込みながらも、3球目のインコースへの143キロ直球を完璧に捉えられると、打球は一直線でライトスタンドへ。相手リードオフマンにいきなり一発を許してしまった。

 先制を許した日本は2回。筒香(DeNA)の四球と中田(日本ハム)のセンター前ヒットなどで1死一、三塁とすると、平田がレフト前タイムリー。1-1の同点に追いついた。

 立ち直りたい西だったが、4回、1死からヒメネスにセンター前ヒットを打たれると、続く6番・アポダカへの4球目、141キロの速球を捉えられ、打球はレフトスタンドへ。西がこの日2被弾目となる勝ち越し2ランを浴びてしまった。

 その裏、2死三塁のチャンスで秋山(西武)レフト前に弾き返すタイムリーヒットを放つも、アメリカ先発のガルシアに7回まで2得点に抑え込まれた。

 しかし8回、日本打線がついにベネズエラを捉える。1死から山田(ヤクルト)がレフト前ヒットで出ると、ここでガルシアが降板。続く川端(ヤクルト)がセンターへ二塁打、筒香の敬遠四球で1死満塁に。そしてこの場面で今大会11打点の“恐怖の6番”中田に打席が回ってきた。

 3番手エルナンデスからの4球目を捉えると、打球はレフト後方へ。相手レフトのグラブをわずかにかすめ打球が抜けると、走者2人が生還。4-3と逆転に成功した。中田は4戦連続の決勝打。今大会の打点を「13」とした。

 9回は松井(楽天)がマウンドへ。しかし1死満塁のピンチを迎えると、代打・イェぺスに三塁線を破られるタイムリー二塁打を浴び、4-5。再びリードを許してしまった。

 1点ビハインドとなり、迎えた9回裏。シーソーゲームとなった試合はすんなりと終わらなかった。

 先頭の今宮がライト前ヒット、秋山が死球、中島(日本ハム)が犠打で1死二、三塁のチャンスを作った日本。山田の敬遠で1死満塁とすると、打席には川端。その初球で4番手ニエベの暴投で同点に追いついた。

 さらに川端が敬遠で再び1死満塁。この場面で中村晃(ソフトバンク)がレフト前へサヨナラタイムリーを放ち、1次ラウンド全勝通過を決めた。

 すでに1位通過での決勝T進出を決めていた日本だが、第5戦も見事にシーソーゲームを制し、無敗で決勝Tへ駒を進めた。日本は16日の準々決勝でA組4位のプエルトリコと対戦する。

 ベネズエラはこの試合で勝てばグループBを通過する大事な一戦だったが、終盤で日本打線につかまり、最終回に逆転に成功するも、その裏が踏ん張れず。決勝トーナメントへの進出はならなかった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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