肌で感じたMLB 独立Lの選手がパドレスの高知トライアウトで得た財産とは

随所にあったMLBのスタイルは選手としての経験値に

 今回のトライアウトではMLBのスタイルを感じさせる要素も多々あった。ウォーミングアップでは「時間を気にせず、自分がベストの状態だと感じるまで準備してほしい」と指示があり、守備練習では“バックハンドでの捕球”のみが選手に要求される場面も。選手の細かな能力を見極めようとするパドレス側の意図が随所に反映されていた。

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香川オリーブガイナーズ・加藤次郎内野手

 実戦形式でのパフォーマンス以外の部分も見極めの材料としていたMLB指導者の目の前でトライアウトを受けることで、選手たちは普段とは違うプレッシャーも感じていたという。

平良「僕はブルペンで投球(ブルペン捕手はライリー・ウェストマン育成総監督が自ら担当)をしてから実戦形式に挑んだわけですが、試合よりもそういった部分で緊張感を感じました。普段とは違う空気感があったなと」

 招待制で行われた今回のトライアウトの合否は、近日中に選手達に通達されるという。合格となればもちろん新たな道が開けるが、仮に不運な結果になったとしても、独立リーグでプレーする2人は、この経験が大きな糧になると感じているようだ。

平良「アイランドリーグとしても自分たちが参加したことで、来年もこういった取り組みがより大きく広がっていけばと思います。僕自身としても、今後また別のトライアウトに挑戦をする機会もあるかもしれないので、今回の様な“空気感”の中でプレーした事は、今後に向けての経験値として得られたと思うので、その点はよかったと思います。

 ウォーミングアップ時の60ヤード走も『準備ができるまでは、何本走っても構わないし、ベストが出るならスパイクでも裸足でもかまわない』と。準備に時間をかけてベストのパフォーマンスを出してほしい、という開始時の言葉は、日本でのトライアウトではないものでした。その部分はアメリカ式、というか文化なんだろうなと感じました。いかにベストを引き出させるか、といった点に注目しているなと思いました」

加藤「日本と違った雰囲気というのがあったので、そういう意味では“アメリカの野球”を肌で感じる事ができて良かったです」

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