今季の傾向からホークス柳田の“弱点”を探る 得意、不得意はあるのか?

ヒートマップから見える柳田の弱点は?

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2015年 柳田悠岐のヒートマップ

 むしろ、スライダーのヒートマップから柳田の弱点が見て取れるという。

「右ピッチャーのインローのスライダー、膝元のスライダーですね。外角低めのストライクゾーンからボールゾーンにかけて10打数無安打です。フォークもしっかり膝下に抑えきれれば、インコース真ん中から下を含めて11打数無安打。あとは、チェンジアップで抜かれている。(打率2割5厘と)決して結果は出てないですね。何の球種にしても(柳田の弱点は)膝元なのではないかと思います」

 なぜ、このような傾向が出たのか。野口氏は1つのデータを基に、その原因を追求する。カーブに対する打率だ。昨年、柳田はカーブに対して1割9分6厘と大の苦手にしていたが、今季は2割9分3厘と大きく改善させている。ただ、それが今季の弱点を生んだ可能性もあるという。

「これを去年と今年の間に気にしたのではないでしょうか。緩い変化球に対応することを考えたおかげで、膝下の変化球が当たらなくなった。データを見る限り、2014年は緩急に脆かった。見せ球に使って誘っていけば打ち取れた。そこで、柳田は緩い球への対応を考えたのではないでしょうか。足の上げ方1つとか、バッティングフォームの中で変えていけたりするものなので。そして、膝下が疎かになったのかなと」

 では、どう攻めれば柳田を抑えられるのか。

「(基本は)高めの強い球でファウルを打たせながら、膝元も速い変化球。カウントを取りにいこうとして外から入るカーブ(上から打率4割2分9厘、3割、3割3分3厘)はやっつけているので、そこで安易にカウントを取りにいかない。勝負が早いバッターなので、カウントを取りにいくなら初球から勝負しにいくつもりでいかないといけないですね。初球で高めに真っすぐいって、フォークで落として2ストライク。速い球を使いながら膝元。(勝負球は)低めの変化球なんだけど、膝元に食い込んでいけばなお良し、という感じですね」

 やはり、スライダーがポイントになるという。スライダーに対して打率4割と数字を残していることも、鍵になると野口氏は指摘する。

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