先発一本で復活を目指す日ハム斎藤佑 2015年の出来事と“語録”を振り返る

オフには「ハンカチ王子」復活も

▽8月8日

 楽天戦(札幌ドーム)で113日ぶりに1軍先発。5回を5安打2失点だった。甲子園で初戦突破した母校・早実に続くシーズン初勝利とはいかなかったが、カウント球からフォークを使う投球は有効だった。「(母校が)勝ったことでプレッシャーを感じました。1球1球、気持ちで投げられた」。

▽8月15日

 楽天戦(コボスタ宮城)で先発し、6回途中7奪三振、4安打2失点と好投。勝利投手の権利を得て降板したが、8回に宮西がウィーラーに同点2ランを被弾した。2戦連続で甲子園を戦う母校・早実と同じ日の登板。「負けられない気持ちだった。宮西さんは、いつもチームを救っているスーパーピッチャー。自分が7回、8回投げられるようにしたい」と斎藤。栗山監督は「勝ちパターンでいっているから、しようがない。斎藤を勝たせてあげたかった」と無念の表情だった。

▽8月22日

 オリックス戦(東京ドーム)で先発。東京ドームではプロ初登板だったが、5回2/3を9安打5失点で2敗目を喫した。5回まで1失点も、6回には小田にダメ押し2ランを食らうなど4失点。「最後の本塁打はいらなかった」。

▽9月16日

 ロッテ戦(QVCマリン)に先発し、6回5安打1失点で初勝利を挙げた。2014年9月29日の西武戦(札幌D)以来、352日ぶりの白星。負ければソフトバンクの優勝が決まっていた試合を制し、「自分へかけている重圧の方がはるかに大きい。僕の中ではすごく価値のある1勝。ホッとした気持ちが大きいです」。

▽9月25日

 オリックス戦(京セラドーム大阪)に先発し、6回5安打4失点。3敗目を喫した。1点リードの4回に2失点し、「あの回(4回)は3回までと比べて、おかしかった。もったいなかった」と悔やんだ。

▽10月30日

 沖縄・国頭村での秋季キャンプで、栗山監督と個人面談。2015年を振り返りつつ、2016年は先発で勝負する気持ちを伝えた。斎藤は「僕の中では今年中継ぎができたことは大きかった。この経験を踏まえて、来年は先発をやりたい気持ちを伝えました」と説明。栗山監督は「基本的には先発で。(斎藤に)本当の勝負が始まると伝えた」。

▽12月3日

 札幌市内の球団事務所で200万円ダウンの年俸2300万円でサイン。13年の年俸3500万から、14年2800万、15年2500万と3年連続のダウンとなった。「もっとやらないといけないと毎年感じている。悔しいシーズン。数字として思うような結果を出せなかった」と厳しい表情。

▽12月5日

 札幌市内で行われたファンミーティングで、約9年ぶりに「ハンカチ王子」が復活した。宮西から「来年はハンカチを使った方がええんちゃう?」と提案され、06年夏の甲子園と同じようにハンカチを使って額の汗をぬぐった。斎藤は「高校以来ですね」と照れ笑いを浮かべた。

 今年はプロ6年目。早実時代のハンカチ王子旋風から10年となる。1月にはヤクルト・大引、チームメートの杉谷ら米ハワイで自主トレする斎藤。2016年は復活のシーズンとしたいところだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY