阪神藤浪、リーグNo.1右腕への課題 “抜け球“減少がもたらす相乗効果とは

粗削りの阪神エース、今季は両リーグ最多完封&奪三振も課題あり?

 昨年の球界を席巻した投手といえば、日本ハム・大谷翔平だろう。21歳の右腕は、パの投手3冠に輝き、「世界野球プレミア12」でも最優秀投手に輝いた。そんな日本球界No.1投手が注目を集める一方、セ・リーグでも同世代のライバルが成長を続けている。

 阪神・藤浪晋太郎は2015年、両リーグトップの221奪三振、7完投、4完封を筆頭に好成績を残し、防御率も前年(3.53)を大幅に上回るリーグ5位の2.40を記録した。昨年は自己最速の158キロを計測するなど、スケールの大きさでは大谷に引けを取らない右腕は、プロ3年目でキャリアハイの数字をマークし、順調にステップアップしているように見える。

 阪神のエースの投球内容は、どのようなものだったのか。また、今後に向けての課題はどこにあるのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏に、昨年の全投球の分布がわかる「球種別コース比重ヒートマップ」から探ってもらった。

「藤浪は抜けた球がすごく多いのが気になるんですよ。特にキャッチャーが手を上に大きく伸ばして捕るようなボールがあるでしょう。そういうもったいない1球というのをなくしていければ、もっとよくなる。黒田をバントの時に怒らせてしまった球とかね」

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