西武に足りないピースを埋める存在 野手転向の27歳は糸井、雄平に続けるか

糸井、雄平に続く存在―走攻守で抜群の潜在能力誇る西武・木村

 西武は15年シーズンに続き、今季も2つのピースが空いている。1つは石毛宏典、田辺徳雄、松井稼頭央、中島宏之と伝統的に名手を育んだ遊撃手。そして過去5年、選手1人で100試合以上の出場がない右翼手だ。

 その右翼手のレギュラーに最も近いと言われ続けてきた男が、今年の西武のイチ押し選手だ。木村文紀外野手(27)。投手から野手に転向し、4年目を迎える。走攻守の潜在能力は抜群に高い。

 パワーはチームの右打者で中村、メヒアに次ぐ。ダウン査定となったオフの契約更改でも「球団から本塁打は中村さんに次ぐ確率でほめられました」とプラス材料として挙げられた。分母の数字は物足りないが、82打数で5本と本塁打率は16・4打席に1本。37本塁打の中村が14・1、27本塁打のメヒアが17・5と両雄の中に割って入る力を持つ。

 守っては投手出身の地肩の強さを誇り、走っても14年シーズンには16盗塁をマークした。田辺監督からは昨年の球界の流行語にならい「トリプルツーを目指せ」と言葉を掛けられる。2割、20本、20盗塁はまだ脱皮していない木村に対するハードルをやや下げたエールだが、トリプルスリーの予備軍と認めている証でもある。

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