スライダーの使い手No.1は? 2015年データから見る“切れ味”ランキング
救援部門の1位は断トツの数字、ソフトバンクの右腕は“隠れ2位”
短いイニングに全力を込める救援投手は、先発より空振り奪取率が高い傾向が出た。ここでは救援投手の中でも、30試合以上に登板し、200球以上スライダーを投じた投手に限定した。
1位はロッテ・西野勇士で「30.1%」。救援投手の中でも、唯一の30%台を記録した。スライダーに加えて、力のあるストレート、宝刀のフォーク、カーブという球種を持ち、抑え投手だが投球の幅は多彩だ。打者から見た狙い球の絞りづらさも、打席での迷いにつながり、高い空振り奪取率につながっているといえそうだ。
2位は中日・田島慎二で「19.4%」、3位は巨人のスコット・マシソンで「17.5%」、4位にはヤクルト・秋吉亮で「17.1%」、そして5位は中日の又吉克樹の16.1%だった。
秋吉のスライダーの投球数「555」は、リリーフ投手の中でNo.1。同じサイドハンドの中日・又吉克樹の「460」とともに、リリーフとしてはずば抜けた投球数だった。また、今季は先発・中継ぎの両方で好投したソフトバンクの寺原隼人は、スライダー468球を投じて空振り率は22.4%とハイレベルな数字を残している。どちらも基準に達しなかったためランキングには入っていないが、先発投手なら1位、救援投手なら2位にあたる数値だった。
救援投手のスライダー空振り奪取率ランキングは以下の通り。
【スライダーの空振り率ベスト5(救援編)】
○西野勇士(ロッテ)
投球数:272
空振り率:30.1%
ストライク率:72.8%
コーナー率:5.9%
○田島慎二(中日)
投球数:248
空振り率:19.4%
ストライク率:62.5%
コーナー率:6.0%
○スコット・マシソン(巨人)
投球数:240
空振り率:17.5%
ストライク率:54.6%
コーナー率:3.7%
○秋吉亮(ヤクルト)
投球数:555
空振り率:17.1%
ストライク率:66.5%
コーナー率:6.5%
○又吉克樹(中日)
投球数:460
空振り率:16.1%
ストライク率:63.7%
コーナー率:5.4%
※データはスタッツ・ジャパン提供。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count