DeNAラミレス監督、なぜ早々と開幕投手決断? 山口指名&伝達の意図とは

ラミレス監督が山口に伝えた言葉

 山口といえば、05年の高校生ドラフト1位で入団したが、先発と救援の転向を繰り返した。特に好投しながら急に崩れ、大量失点するなど精神面の脆さを指摘する声もあった。だが、187センチの体に秘めた能力が群を抜いているのは間違いない。それは、指揮官にとっても一緒だった。

「彼には10~15勝くらいできる力があるし、それを実現してくれるとも思っている。ベイスターズのエースになってもらいたい」

 信じた才能を最大限に発揮させるため、余計な精神的な不安を取り除き、プレーに集中させる。開幕投手という大役をできる限り早く本人に伝えた意図は、そこにあった。

 1月4日、ラミレス監督は山口に電話した際、こんな言葉を添えたのだという。

「君はチームのNO1の柱になる。エースとして1年間、回ってほしい。だから、頑張って準備してほしい」

 エースの自覚を示すように沖縄・宜野湾キャンプで連日、ハイペースに投げ込んでいる。9日のシート打撃では打者8人から5三振を奪う圧巻の投球を披露。今年の山口は、明らかに違う。ラミレス監督の大きな期待を託された背番号11に、覚醒の予感が漂っている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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