過去には日本人選手も“標的”に　ヤ軍加入の守護神にNYメディアの洗礼

徐々に口数が減ったチャップマン

「今季出場停止処分になる可能性もあるが、それについてどう考えていますか？」

　スペイン語の通訳を介して質問を受けたチャップマンは、その勢いに気圧されながらも「それは自分が決めることではない。自分はしっかりピッチングできるように準備を進めるだけ」と答えていなした。

　が、ここで手を緩めるほどニューヨーク・メディアは甘くない。「メジャーリーグ機構の調査官に協力し、正しい情報を伝えたのか？」「刑事事件にはならなかったが、もし出場停止処分になったら不公平だと思うか？」「警察の調書に書いてあったことは、すべて事実なのか？」などなど、矢継ぎ早にDVに関する質問を投げかける。

　中西部の地方都市シンシナティでは、ここまでの数のメディアに囲まれた経験はほとんどなかったのかもしれない。徐々に口数が減り、答えが短くなってきたチャップマンは、およそ10個目の質問を受けた頃、うんざりした顔で言った。