田中将大、ヤ軍監督の“異例発言”引き出す順調ぶり 3年目飛躍の予感

ヤンキース監督が早くも開幕投手示唆、「彼が我々のNo1ピッチャー」

 ヤンキース田中将大投手が、順調な春を送っている。

 昨オフに右肘の骨棘(こっきょく)除去手術を受けたため、状態を見ながらのキャンプインとなったが、オープン戦初登板を終えた現在では、周囲の投手たちと比較してもスケジュール上はまったく後れを取っていない。キャンプイン当初は「周りと比べれば(遅れている)っていうのはあると思うんですけど、僕自身は順調。実戦に入るのは、例年に比べたら当然遅れるんじゃないですか」と話していたが、実戦初登板は昨年よりも6日早い3月6日。2回を2安打2奪三振1四球無失点という好投を披露した。

 順調に状態が仕上がりつつあることは、普段の表情からもうかがえる。メジャー3年目という経験が手伝う部分も多いだろうが、仲のいいイバン・ノバと笑顔でじゃれ合う姿は日常の一コマであり、ヤンキースOBでキューバ出身の名投手オーランド・ヘルナンデスとキャッチボールをする姿も珍しくない。

 ジラルディ監督は、すでに今季開幕投手の最有力候補が田中であることを示唆している。少しの隙も見逃さないニューヨークの地元メディアに重箱の隅をつつかれて、思わぬボロを出さぬように、普段は白とも黒ともつかない発言を繰り返すジラルディ監督が、開幕投手という開幕前最大の関心事について、これほど早い段階から触れることは珍しい。

 もちろん、ファンもメディアも当然田中が務めるものとは思っていたが、「彼が我々のNo.1ピッチャーだ」と言い切り、周囲の“憶測”を認める発言をしたのも、監督をはじめロスチャイルド投手コーチら現場のトップ、そしてキャッシュマンGMら首脳陣たちの目にも、田中の状態がすこぶるよく、術後の不安を感じさせないばかりか、今季の好調を期待させるような仕上がりだと映っている証拠だ。

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