イチロー、500盗塁&適時打含むマルチ安打で2945安打 マーリンズは6連勝

3000安打へ「55」、日米通算700盗塁&メジャー通算600四球に「1」

 マーリンズのイチロー外野手は29日(日本時間30日)、敵地でのブルワーズ戦に「1番・右翼」で出場し、4打数2安打1四球1打点1得点1盗塁だった。第1打席でライト前ヒットを放ち、すかさず二盗に成功。史上38人目のメジャー通算500盗塁を達成した。さらに、9回にはレフトへのタイムリーを放ち、今季3度目のマルチ安打をマーク。メジャー通算2945安打として歴代単独32位(MLBの公式サイトの通算安打数ランキングによる)に浮上し、3000安打へ残り55本とした。マーリンズは先発コンリーが7回2/3を無安打無失点と好投し、6-3で勝利した。

 イチローは初回、相手先発右腕デービースの2球目の速球をライト前に運んだ。通算2944安打として、並んでいたフランク・ロビンソンを抜いて歴代単独32位に浮上した。

 さらに、続くプラドが10球粘って空振り三振に倒れると、最後のボールでイチローが二盗に成功。今季2盗塁目で、史上38人目のメジャー通算500盗塁に到達。現役トップの盗塁数を大台に乗せた。イチローは日本で199盗塁を記録しており、日米通算700盗塁へは「1」となった。

 また、これで史上8人目の2900安打&500盗塁も達成。過去にタイ・カッブ、ホーナス・ワグナー、ポール・モリター、エディ・コリンズ、リッキー・ヘンダーソン、ルー・ブロック、バリー・ボンズの7選手しか達成していない偉業だ。

 この回はその後、2死からオズナが四球を選んで一、二塁とし、ボーアが先制3ラン。イチローも生還した。イチローは2回は遊ゴロ、4回は2死二塁の好機で中飛、5点リードの7回1死では右腕ボイヤーから四球を選ぶも、後続が倒れて生還は出来なかった。イチローはこれでメジャー通算599四球となった。

 5点リードの9回には2死二塁の好機で5度目の打席へ。2ボールから右腕ゴフォースの速球を鮮やかにレフト前に運び、この日2本目のヒットはタイムリーに。通算2945安打として、3000安打へ「55」とした。イチローは今季2打点目となった。

 マーリンズは先発左腕コンリーが8回2死までノーヒットピッチングも、球数が116球となったため、降板。マッティングリー監督がマウンドに向かうと、敵地のファンからもブーイングが巻き起こった。降板後はマッティングリー監督やエースのフェルナンデスがコンリーを気遣って話しかける場面もあった。

 9回にウレラが初ヒットを許し、さらに3失点したものの、最後はラモスが締めてマーリンズは6-3で勝利した。

 マーリンズは、28日(同29日)のドジャース戦後にディー・ゴードン内野手が薬物規定違反により80試合の出場停止処分に。運動能力向上薬として定められている外因性のテストステロンとクロステボルに陽性反応を示し、マーリンズにはショッキングなニュースとなった。昨季のナ・リーグ首位打者にして不動のリードオフマンだったゴードンの不在は大きな痛手となったが、この試合ではイチローがかつての定位置だった1番に入り、切り込み隊長として活躍。これがメジャー通算5勝目(2敗)となったコンリーの快投もあり6連勝とし、重たい空気を吹き飛ばした。

 イチローは打率3割4分5厘となった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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