セの苦戦続く交流戦、今年の注目は「広島とDeNA」!? 残りの4球団は…

阪神もブルペンに不安、DeNAは「後ろの3枚が確立できた」

 ブルペンが安定しないという意味では、阪神も同じだ。守護神マテオは不安定な投球が続き、コンディションの問題で抹消。かつての絶対守護神・藤川も先発で結果が出ずにブルペンに回ったが、28日の巨人戦は4点リードの9回に2点を失うなど、苦しい投球が続いている。野口氏は続ける。

「阪神も後ろに不安を抱えたまま交流戦に入っていかなければいけない。元々、ガンガン打つチームではないので、(投手陣が)抑えてかなければいけないところですが、後ろが不安定。(交流戦前は)球児もヒヤヒヤでした。今の巨人が相手だから(2点)リードしたまま止まりましたけど、ソフトバンクが相手なら止まらないでしょう」

 一方、中日は開幕29試合連続無失点とプロ野球記録を更新している田島がブルペンに君臨。現在は抑えを務めている。ただ、そこまで繋ぐ投手には不安があり、打線も助っ人2人の出来に左右されることになりそうだ。「ビシエドとナニータの2人が打ってくれれば……というのはありますけど、中日もピッチャーが少なすぎる。いくら田島を持っていたって、そこに繋げなければ同じなので」。強打者の多いパ・リーグの打線を投手陣が抑えられるか。そして、リードした状態で田島につなげるかが重要なポイントになると、野口氏は指摘した。

 交流戦前最後の試合で7連敗から脱出した巨人も、不安要素は多い。打線の不振は深刻だが、野口氏は投手陣にも危うさがあると指摘する。交流戦では過去2度の優勝を誇るだけに、再浮上のきっかけとしたいところだが……。

「(対戦の少ない)パ・リーグのバッター陣も、ネームバリューが低いピッチャーたちは見下ろしていけます。今の巨人先発陣で実績があるのは菅野しかない。去年ルーキーで活躍した高木も、開幕からそこまで良くない。さらに、今は後ろもそんなに良くないですよね。山口やマシソンも(例年に比べて)やられていますし、何より澤村が決して安定しているわけではないですから」

 一方で、DeNAには好材料がある。12球団トップの防御率3.06を誇る投手陣の安定感は、パ・リーグの強打者を相手にしても、大きな武器となる。

 野口氏は「DeNAは去年とはかなりメンバーが違いますし、後ろの3枚が確立されましたから。須田、三上、山崎が非常にいいですよね」とブルペンを強みに挙げた。そして、先発陣では金・土・日の3連戦のローテーションとなる井納、今永、山口がポイントになるという。「週末の3連戦は、2位ロッテ、5位オリックス、6位楽天と対戦することになります。この9試合で6勝できたら、DeNAは走るかもしれない。もう片方のローテでも、石田は2つは勝つでしょう」。これだけでも8勝となれば、5割以上の戦績が、確かに見えてくる。

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