38歳ベテラン外野手が2度目の禁止薬物使用 3人目の162試合出場停止処分に

インディアンス・バードに薬物陽性反応、「これで自分のキャリアは終わった」

 メジャーリーグ機構は、1日(日本時間2日)、インディアンスのマーロン・バード外野手を禁止薬物使用により、162試合の出場停止処分に科したと発表した。バードは2012年6月25日にも、運動能力向上薬を使用して出場停止処分になっていたため、今回は2度目の違反となる。今回陽性反応を示したのは、成長ホルモン分泌促進剤のイパモレリンと呼ばれる薬物だった。

 球団公式サイトが伝えるところによると、公式発表は1日だったが、バードはすでに前日夜に本拠球場の荷物整理をしていたという。メジャー15年目の38歳ベテラン外野手は、今季インディアンスとマイナー契約を結び、メジャー枠を勝ち取っていた。1日に再び球場を訪れ、チームメイトに事情説明をしたバードについて、インディアンスのフランコナ監督は「大まかに言えば『これで自分のキャリアは終わった。こんな形で終わらせたくなかった』と話していた。いろいろ批判はあるだろうが、チームが彼を思う気持ちは変わらない。辛いことだ。みぞおちにパンチを食らった感じがする」と話したという。

 メディア対応をしなかったというバードは選手会を通じて声明文を発表。「MLBによる1年間の出場停止処分を受け入れます。(中略)2012年に手術後に服用を進められた薬物が規定に違反し、出場停止処分となりました。以来、薬物規定に違反するものは服用しないように注意を払ってきました。医療専門家のアドバイスに従いましたが、サプリメントの中には安全と認められていないものもあり、リスクがあることは承知していました。今回陽性反応を示したイパモレリンを意識して摂取したことはありません。弁護士と個人的に雇った化学者の調査の結果、イパモレリンはいずれかのサプリメントに付着していた可能性が高いということです。自分の体に摂取するものに関しては自分に責任があります。それゆえ、今回は処分を受け入れようと思います。今回の一件でご迷惑をお掛けしたクリーブランド・インディアンス、インディアンスのファンの皆さん、チームメイト、そして何よりも家族に深くお詫びします」としている。

 メジャーリーグ機構が162試合の出場停止処分を科したのは、2013年のアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)、2015年のジェンリー・メヒア(メッツ)に続き、3人目となる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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