広島・緒方監督「勝ちにいった作戦」 強気采配でサヨナラ勝ち、首位再浮上

SBとの延長12回の激闘制す、「全員が報われた勝利」

 広島は5日、マツダスタジアムで行われたソフトバンク戦に2-1でサヨナラ勝ちし、首位に再浮上した。延長12回、4時間半を超える激闘を制した緒方監督は「全員で勝ち取った勝利」と選手をねぎらった。

 先発した中村恭が5回1失点で降板し、以後は勝ちパターンの4人の継投でソフトバンクに得点を許さなかった。「打線は8回からチャンス、チャンスだったけど、なかなか点が入らなかったけど」と、指揮官が言うように、終盤はチャンスを生かせなかった。それでも延長12回に丸がセンター前にサヨナラ打を放ち、「ピッチャー陣の頑張りが報われた」と安堵した様子だった。

 12回の無死一、二塁のチャンスでは、打者の丸に対して犠打は選択せず、強攻策の末のサヨナラ劇だった。緒方監督は「あの場面では、もう負けはないし、1点取れば勝ち。送ったら次の新井は歩かされるだろうし、3番、4番に託したということ」とクリーンアップへの信頼を強調した。

 最終的に残った野手は赤松1人だけという総力戦で、3人目の捕手の會澤を延長10回から使うなど、強気な采配も目立った。緒方監督は「それもこれも、勝ちにいった作戦。全員が報われた勝利だね」と、全員野球での勝利に誇らしげだった。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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