防御率、勝利数で投手2冠のロッテ石川 自身4連勝を呼んだものとは?

伊東監督は「久し振りに球場へ行くのが嫌だった」、横浜での悪夢を振り払う勝利

 そして、ランナーを背負ってからも、ここ一番でのメンタルの強さがある。3回無死から横田、鳥谷に連打で一、二塁。「ピンチを作ったのは自分なので頑張りました」とお立ち台で語っているが、北條のスリーバントを自らの好フィールディングで三塁封殺にすると、2死からゴメスを再びシンカーで空振り三振に打ち散った。

 6回には女房役の田村のリードにも助けられた。福留、ゴメスの連打で無死一、二塁に。ここでは狩野をまずシンカーで三振に取ると、5月の月間MVPに輝いた原口をカーブで三塁ゴロ。なお2死一、三塁で高山に意表を突くカーブで空振り三振に仕留めた。

 146キロ、147キロと高めのつり球気味のストレートと、シンカーでカウント1-2と追い込んだ5球目。高山は「シンカーか真っすぐしか頭になかった」とワンバウンドのカーブに腰砕けの三振だった。

 ロッテは不振の清田を何とか再生せさようと、2番に入れたが、4回満塁機に見逃し三振。乗り切れないチームを象徴しているが、エースが最少失点で抑えてくれたからこその勝利。試合前の伊東監督は「久し振りに球場へ行くのが嫌だった」と3連敗を喫した横浜での悪夢を振り返っていたが、チームのピンチをエースが救った。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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