イチローは「1人ビートルズ」か「国宝」? 圧倒的人気に米解説者も驚嘆
ローズ超え秒読みのイチロー
マーリンズのイチロー外野手は12日(日本時間13日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に9回先頭で代打出場したが四球だった。メジャー通算安打は2974本、3000安打まで残り26本と変わらず。また日米通算は4252安打で、ピート・ローズが持つ歴代最多安打記録4256本まで残り4本のままだ。試合はマーリンズの先発コンリーが序盤に打ち込まれ、0-6で完封負けした。
この日は1度もバットを振らずに出塁したイチローだが、地元テレビ局はイチローの日本での圧倒的な人気を「1人ビートルズ」「本当に国宝」などとレポート。日本でいかにローズ超えが注目されているか、その関心の高さを紹介している。
イチローは6点差で迎えた9回先頭打者として代打で登場。マーリンズは敗色濃厚だったが、地元テレビ局「FOXスポーツ・フロリダ」の実況は背番号51が打席に入ると、安打を期待するかのように「イチロー!」と絶叫した。また、ローズの通算安打に残り4本となった日米安打数が日本でも大きな関心事になっていることに触れながら、「イチローはその数字に到達しても勝ち誇るような男ではありません」とレポート。日米通算安打記録についてアメリカでは参考記録との見方を示すメディアや解説者は多いが、イチロー自身、記録に対するこだわりを見せず、地元メディアに「それぞれの受け止め方に委ねる」と語っていたことを紹介した。
この日も敵地アリゾナのチェイス・フィールドには、数多くのイチローファンが詰め掛けていた。テレビカメラが日本人ファンを捉えると、解説を務めたマーリンズの元外野手、プレストン・ウィルソン氏は、日本でのイチロー人気の高さについて説明。「イチローを紹介する日本の番組を見たことがあるのですが、彼はまるで“一人ビートルズ”ですね。彼は最高のロックスターにして、最大の個性です。あんなに謙虚で物静かな男が、あれほどの熱狂を巻き起こすなんて、なかなか想像できません。彼は本当に国宝のような存在です。どこに行ってもですよ。アメージングです」と驚嘆していた。
イチローが打席に入るたびに、メジャー通算3000安打へのカウントダウンと、ローズ超えの話題が飛び交う米メディア。6月もここまで29打数11安打、打率.379と好調を維持しており、その1打席1打席に大きな注目が集まっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count