パ各球団のサウスポー事情 頼れる左腕育成が上位浮上の鍵?

左腕のホールドの割合は?

【チーム全ホールド数のうち、左腕投手の挙げたホールド数は?】

○北海道日本ハム 全ホールド数47 左腕ホールド数14 割合29.8%
→内訳:宮西投手14H

○楽天 全ホールド数41 左腕ホールド数12 割合29.3%
→内訳:松井裕投手6H、金刃投手5H、濱矢投手1H

○埼玉西武 全ホールド数28 左腕ホールド数10 割合35.7%
→内訳:武隈投手6H、高橋朋投手3H、小石投手1H

○千葉ロッテ 全ホールド数42 左腕ホールド数8 割合19.1%
→内訳:松永投手5H、藤岡投手3H

○オリックス 全ホールド数32 左腕ホールド数0 割合0%
→内訳:左腕0H

○福岡ソフトバンク 全ホールド数55 左腕ホールド数16 割合29.1%
→内訳:森福投手12H、飯田投手4H

 ホールド数の左腕割合に関しても、西武がトップの数字を記録。一方、日本ハムはチームのホールド数の全てを宮西が挙げているように、頼れるリリーフ左腕の軸が一枚どっしりと構える。ただ、仮に宮西が何らかの理由で離脱してしまったときのことを考慮すると、後に続く左腕の台頭が必要だろう。オリックスに至っては、左腕のホールド数が0。今後の大きな課題だということは間違いない。

 リリーフという仕事には「左のワンポイント」という役目があるように、左腕の重要性がより一層増す。ここは何としてでも抑えたいという場面で、相手打者が左打者であれば左のワンポイントを注ぎ込み、抑えるという選択肢も出てくる。そのため、リリーフ陣に左腕投手は必要不可欠であり、欲を言えば複数枚ほしいところでもある。

 このように改めて「貴重な左腕」という存在を見つめ直してみた結果、ソフトバンク・森福や日本ハム・宮西のように、軸としての計算ができる左腕がすでにいるチームは、やはり安定して強いということが分かった。そうでないチームは今後、軸に成り得る左腕を育成し、頼れる左腕へと育て上げることが上位浮上への鍵を握ると言えるだろう。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

「パ・リーグ インサイト」編集部 松下雄馬●文

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