超俊足男はどうなった? U15侍J鹿取監督が今後も侍で見たい選手・野手編

サニブラウンに勝った男、「足だけでプロにいける」

 今夏、「第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 inいわき」(7月29日~8月7日・福島県いわき市)を戦うU-15侍ジャパン日本代表。チームを率いるのは侍ジャパンテクニカルディレクターも務める鹿取義隆監督だ。同氏は3年前の2013年にも同世代の代表を率いて、「15Uアジア・チャレンジマッチ2013」を戦った。その当時の選手たちが高校最後の夏を迎えようとしている。世代別の侍ジャパンを経験したのち、順調に成長を遂げている選手はいるのか。鹿取氏に話を聞いた。

 同氏が3年前の「2013年15Uアジア・チャレンジマッチ2013」で度肝を抜かれた選手がいたという。現在、佐野日大高校(栃木)でプレーする五十幡亮汰外野手だ。

「足がとにかく速かった。もう彼は一体、どこまで速くなるんだろうと思っていましたね。宮木(日大三)、越智(大阪桐蔭)、五十幡の外野手3人はみんな魅力でしたが、本当に五十幡の足の速さには驚いた。肩も良かったですけどね、なんといっても速かった」

 五十幡は東京神宮リトルシニアに所属し、U-15入りしたが、中学時代は陸上部で全日本中学陸上競技選手権大会にも出場。100メートル走、200メートル走で2冠を達成した。当時は、昨年の世界ユース選手権100メートル、200メートル2冠のサニブラウン・アブデル・ハキーム(城西大城西高)も破ったほど、驚異の脚力の持ち主だ。陸上界から声もかかったが、本人が選択したのは野球。栃木の名門、佐野日大を選んだ。

 鹿取氏は五十幡と当時、話をしたことをよく覚えていた。「『野球を続けるのかい?』と聞いたら『はい』と返事をしてきた。どうやら風の抵抗で、自分の体では(風に)負けてしまうということもあって陸上ではなく野球やるという話をしていました」。

 2013年の大会では対戦した相手選手も、そのスピードに驚いていたという。

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