イチローが42歳で「進化」!? ハイレベルな出塁率とBB/Kはリーグ屈指の数値

メジャーで評価基準の1つとされるBB/Kはリーグトップの数値

 さらに特筆すべきは、メジャーで評価基準の1つとされるBB/K(四球数÷三振数)の数値だ。イチローは三振数も昨季の398打数51三振(7.8打数で1三振)から、今季は155打数12三振(12.9打数で1三振)と大幅に数字が向上し、BB/Kは29日(同30日)時点で1.67。イチローのキャリアハイは2002年の1.10(ア・リーグ6位)で、キャリア平均は0.61となっている。

 規定打席に到達している選手とは大幅に打席数が違うため、単純比較は出来ないが、1.67はナ・リーグ全選手で今季最高の数値。2位は昨季のリーグMVPで、5月8日(同9日)のカブス戦で1試合6四球のメジャー最多記録をマークしたブライス・ハーパー外野手(ナショナルズ)の1.23となっている。同じように単純比較は出来ないが、規定打席到達者の出塁率1位はポール・ゴールドシュミットの.428で、イチローの.414は2位のマット・カーペンター(カージナルス)の.418に迫る数字だ。

 今季はローズ超え、そしてメジャー通算3000安打と金字塔達成が続くため、1本1本のヒットに大きな注目が集まっているが、各打席のクオリティーは極めて高い。昨季からの“V字回復”には米メディアも注目しているが、出塁率、そしてBB/Kの向上は、42歳のイチローが見せる「進化」の証と言えそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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