MLBで異例二刀流! 投打活躍バムガーナーを名将も称賛「攻撃の起点だった」
「実現できてクール」と笑顔のバムガーナー、敵投手は「浮いた球を捉えられた」と完敗宣言
MLBスタッツキャストによると、打球の初速は時速103マイル(約165キロ)。MLB公式サイトの記録部長ダレン・ウィルマン氏は、自身のツイッターで「バムガーナーの打球の平均初速はMLB全体で35位」とレポート。「完全に正気沙汰ではない」と、その驚異の打撃センスに衝撃を受けていた。
DH制が採用されるア・リーグで、先発投手が打席に立つのは異例中の異例だ。MLB公式サイトによると、先発投手に代わるDHの起用を放棄したのは、1976年に先発ケン・ブレットを打席に立たせたホワイトソックス以来、40年ぶりだという。2009年にレイズがラインナップカードを誤って申請したため、先発ソナンスタインが打席に立たざるを得なくなった珍事や、1988年6月に当時ヤンキースに所属したリック・ローデン投手が、先発登板しなかった試合にDHとして出場したレアなケースはあったという。
打席では中越え二塁打、マウンドでは9勝目と、見事“リアル二刀流”を全うしたバムガーナー。記事によれば、試合後に「今の時代、滅多に起こることじゃないから、実現できて本当にクールだよ」と笑顔で話したそうだ。
本業の投手では、今季9勝4敗、防御率2.20の成績で、3度ワールドシリーズ優勝に貢献した左腕の実力を疑う者はいない。同時に、通算13本塁打、45打点をたたき出す打席での評価も高く、2014年と2015年は、2年連続でシルバースラッガー賞を受賞。今季はバムガーナー自らオールスターの本塁打競争出場を熱望したことが話題になった。
日本では日本ハム大谷翔平投手の“リアル二刀流”が注目を集めているが、この日はメジャーの二刀流バムガーナーが野球ファンのロマンを広げる活躍を見せてくれた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count