早実・清宮幸太郎は「やっぱり別格」 打撃の秘密は左腕の使い方にあり!?

オフに取り組んだトレーニング、「筋力量を上げることを意識してやってきた」

 右投げ左打ちの選手は、スイングするときに左脇が空いてしまい、ロスのあるスイングになってしまうことが多い。「右打者は右ひじを畳んでインパクトに持っていきやすいのですが、特に右投げ左打ちの選手は左肘が空きやすい。右利きですから、左が上手く使えないのは仕方ないことなのですが、ただ、清宮君は右利きであの技術力の高さですからね。潜在的に左利きなのか。それともご家庭でそういうトレーニングをやっているのかもしれませんね。私は甲子園、U-18、国体で清宮君を見てきましたが、やっぱり別格だと思いました」。斎藤監督も脱帽の打棒を見せた。

 今まで清宮の打撃を見ていくと、リストが早く返りすぎず、上手くボールを手元まで呼び込んで打っていた。その時、打つ直前の左肘の動きを見ると引っ張るか、逆方向に打ち返すか、その打ち分けができていたのだ。これは特異な技術といっていいかもしれない。

 豪快な当たりは昨秋、しっかりとトレーニングした影響だと語る。「体重はそんなに変わっていないと思いますけど、筋力量を上げることを意識していろいろやってきました」。筋力トレーニングをすると、体が重くなってしまうのではないかと懸念する選手もいるようだが、清宮はそれを否定し「それは重くなるようなトレーニングをやっていると思いますし、僕はそうならないようなトレーニングをしてきました」とさらりと答えた。今年、走攻守の動きがだいぶシャープになっているのを見ると、それはできたといえるだろう。

 清宮のスイング軌道自体はリトル時代から変わっていない。コンパクトなスイングでボールを捉える中でも、筋力アップにより、さらにボールを飛ばす力がついてきている。1年の時から金属バットは彼にとって鬼に金棒だと感じていたが、その思いはより強くなっている。14日の3回戦、都立秋留台戦でのバッティングにも注目しよう。

(記事提供:高校野球ドットコム)
http://www.hb-nippon.com/column/423-draft/10422-20160327no37draft

【了】

高校野球ドットコム編集部●文

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