【日米大学野球】侍J横井監督、米国の足を使った攻撃に「日本がああいう形で勝ちたかった」

バントきっかけに1勝した米国ホートン監督「ああいう攻撃がカギになる」

 第40回日米大学野球選手権第3戦。3連勝での優勝が懸かった侍ジャパン大学代表だったが、米国代表投手陣を打ちあぐね、0-1で完封負けした。

 この日、失点したのは3回。きっかけは1番フリードルのドラッグバントだった。先発を務めた宮台康平(東京大)の投げた初球を、一塁方向に転がす技ありのバント。これで出塁したフリードルは、2ボールからの3球目でこの日2個目となる二盗を決め、得点圏に進んだ。直後にケンドールが左翼線二塁打を放ち、勝敗を分ける1点が入ることになる。

 いいところなしの2連敗で東京へ移動してきた米国代表は、足を使った攻撃で突破口を見出そうと計画していた。試合後、ホートン監督は「早い段階から仕掛けたかった。フリードルの2つの盗塁はベンチの指示通り。(3回に決めた)ケンドールの盗塁は自己判断だが、ああいう攻撃がカギになる」と、まるで日本のお株を奪うかのような機動力野球で、連敗の溜飲を下げた。

 一方、第2戦を終えた後、「盗塁のサインを出してもうまく実行できていない」という話をしていた日本代表の横井監督は「今日もうまくいきませんでしたね」と渋い顔。点が取れていない米国代表が足を使ってくるであろうことは「かなり警戒はしていた」と言うが、フリードルのドラッグバントに「あそこまでいい場所に決められるとは」と敵を称えた。

「ノーアウトから走りたい(盗塁したい)けど、うちは走り切れていない。向こうは走った。その差ですね」と敗因を分析。「日本がああいう形で点を取って1-0で勝ちたかった」と悔しさをにじませた。

 今日16日は第4戦が静岡で開催される。「アメリカが目を覚ます前に決めたい」と言っていた横井監督の言葉どおり、足を絡めながら相手の隙を突く攻撃で、日本の優勝を決めてしまいたい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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