日米で球場を盛り上げるさまざまな応援の形

日本で主流の応援団スタイルに驚く外国人ファン

 一方、日本では応援団が先頭となったスタイルが主流だ。パ・リーグでは千葉ロッテマリーンズや北海道日本ハムファイターズの応援は特徴的で、球場を後にしてもついつい口ずさんでしまうほど頭に残るものも多い。特徴的な応援に外国からのファンも外野スタンドの応援に目を奪われることも多いが、7回の風船を飛ばす文化に、ついついカメラを向ける外国のファンの方もよく見る。

 パ・リーグを代表する応援を誇る千葉ロッテマリーンズは、スポーツの垣根を越えてサッカーのジェフユナイテッド市原・千葉と応援を交換するなど、共に千葉を拠点とするプロスポーツチームが応援を元に交流を深めた。さらにその輪は海外へも広がり、千葉ロッテマリーンズは台湾プロ野球のLamigoモンキーズとの交流試合の際、応援歌の相互利用に関する取り決めを結ぶなど、応援を通じての国際交流を深めた。

 メジャーリーグでも、アトランタ・ブレーブスの「トマホークチョップ」など伝統的な応援も存在する。敵チームのスタッフとしてアトランタのターナー・フィールドに足を運んだこともあるが、この応援はピンチの場面で行われると飲み込まれるような雰囲気を生み出す。今後日米でも伝統的な応援スタイルの交流が見られる機会があれば、新たな野球文化の共有につながるかもしれない。

 そして最後に球場を華やかな応援で彩る代表格はチアリーダーの存在だ。プロ野球ではチアリーダーの存在は欠かせないが、実はメジャーリーグではチアリーダーが存在するチームの方が少ないのは意外かもしれない。

 皆で球場を一体とする応援、相手を威圧するための応援、球場を華やかに彩るための応援などその意味はさまざまだ。日米で比較してもいろんな形の応援スタイルが存在するが、一つ一つが球場の雰囲気を彩るには欠かせないだろう。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

「パ・リーグ インサイト」新川諒●文

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