筒香、今永、救援陣…休ませながら能力引き出すラミレス流マネジメント術

今永に対しても思い切った決断

 もっとも筒香自身、怪我が少ない選手ではない。レギュラーに定着した14年以降、太ももや脇腹の故障などで短期的に毎年離脱している。今年も5月に右脇腹の軽度の肉離れで10日間、登録を抹消されている。

 ラミレス監督が「少しでも体の負担を減らし、次の試合に備えてほしい」と説明する通り、そんな4番の肉体を考慮し、状況に応じて休養を与えている。いかに筒香を大事に使いたいか、という思いが見て取れる。その結果が、夏場に入ってこの爆発的な打撃成績である。

 選手に決して無理はさせない、その姿勢は22歳のルーキーに対しても同じだ。

 開幕ローテ入りした今永は、3、4月こそ好投しながら打線の援護に恵まれなかったが、5月は初勝利から一気の4連勝。ところが、6月に入ると不安定な投球をすることが目立ち、ラミレス監督は6月18日の楽天戦(横浜)の4回4失点の後に2軍再調整を命じた。

 この判断も思い切ったものだった。楽天戦こそ打ち込まれたが、前戦の同11日オリックス戦(京セラD)も6回無失点で5勝目を挙げていた。確かに生命線の直球のキレが失われつつあったが、場合によってはもう1、2試合、様子を見てから―、という考え方もあったはずだ。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY