世界一3度の名将による奇策命中 代打・投手→代走・投手で鮮やかに決勝点
代走出場の先発右腕サマージャが決勝ホームで、先発ケーンは通算100勝達成!
これで終わらないのがボウチー流だ。ここで代走を告げるが、なんと登場したのは、29日(同30日)に先発したばかりのサマージャだった。記事によれば、今季7安打7打点を記録しているサマージャも、ボウチー監督に自分を代打起用してくれるよう“ロビー活動”をしていたそうだ。そこで指揮官は、代打こそ一日の長があるバムガーナーに任せたが、名門ノートルダム大時代はアメフト部でワイドレシーバーとして活躍し、NFLのドラフト候補だったサマージャの“足”を買い、代走起用。すると、この采配がピタリとハマった。サマージャは2死二塁から、相手失策を見逃さない好走塁でホームに生還。結局、これが決勝点となった。
2人の活躍もあり、ジャイアンツは3-1で勝利。見事メジャー通算100勝目を飾ったケーンは「(100勝のために)全員の力を合わせないとね。バム(ガーナー)が逆方向に打てたのが何よりよかった」と、チーム一丸となって手に入れた記念すべき勝利を喜んだという。米スタッツ研究家ライアン・スペイダー氏のツイートによれば、投手の代打が投手で、その代走が投手という奇策は球団史上初の出来事だったそうだ。
現在、ナ・リーグ西地区首位のジャイアンツは、2010年に世界一になって以来、12年、14年と偶数年にワールドシリーズを制し、3度頂点に立ってきた。偶数年の法則が当てはまるなら、今年2016年は“優勝年”。投げて打って走って…多才な選手が集まるジャイアンツが、選手起用に関して、他チームよりも多くの引き出しを持っていることは、間違いなさそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count