“二刀流”小山翔暉の一振りがもたらした侍ジャパンU-15代表の快勝
侍ジャパンU-15代表の二刀流、憧れはイチローと大谷翔平
カウントは1-3。ファウルを2度打ち、「1球前のファウルでつかめた感じがあり、余裕ができた」と、7球目の高めの直球にバットを振り抜いた。打球はきれいにセンターへ伸びていき、スコアボードに「1」が刻まれた。フルカウントでもあったため、日本代表チームで徹底している“追い込まれたらノーステップ”の打法でもたらした先制点。「ノーステップの方がミート力が上がる。追い込まれたら切り替えて、コンパクトに打つ方がいいと思う」と満足げだった。4回には無死一塁でファースト強襲のヒットを放ち、6番・植田太陽のタイムリーで3点目のホームを踏んだ。
憧れのバッターは「バットコントロールがすごい」と同郷のスーパースター、イチローだ。そして、もう1人。「大谷選手はピッチャーでもバッターでも一流。そんな選手になりたい」と日本ハム・大谷翔平の“二刀流”にも目を輝かせる。今大会は予選リーグの1試合目に代打で出場。2試合目から5番・サードで中軸を担いながら、2日のコロンビア戦では2番手でマウンドに上がった。
コロンビア戦は小山の先制タイムリーから得点を重ねていった日本。スーパーラウンド2戦目はアメリカが相手だ。「速いピッチャーだと聞いている。トップを最初から作り、ボールに最短でバットを出し、コンパクトに振っていきたい」と小山。シャープで柔らかなバッティングでアメリカの投手陣も打ち崩す。
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高橋昌江●文 text by Masae Takahashi